選択的会社員

うつ、休職を経たアラサーOLが会社員生活の中で感じるひそやかな幸せ

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澄みきった朝、少しの黒煙

 

快晴

久々に気持ちのいい爽やかな朝。パートナーから提案され、布団を干す。最後に干したのはいつだったか覚えていない。ついでに、掛布団カバーやら布団カバーやらを洗濯する。洗濯を待っている間、フローリングを掃除する。前に住んでいた家は十分すぎるほど広かったので、Ankerの一番安いロボット掃除機に床の掃除を任せていた。今の家は狭くて障害物が多いので、自分たちでやることにしている。が、一度自動化してしまった作業を復活させるのはなかなか難しい。汚さが目につかないと行動に起こせない。ロボット掃除機が来る前は、掃除が週に1回の習慣になっていたのになぁ。自動化は便利だが、自身の衰退を感じる。

朝のうちに布団を干し、カバー類を洗い、家を吹き清める。偶然ではあるが、4月の始まりとして最高に気持ちのいいスタートを切れた。身支度を整えてから、何よりも先に家の掃除をすることは気分がいい。心なしか家の空気が澄まされて、差し込む光が綺麗に感じる。前に仏教の本で読んだが、お坊さんはまずお寺の掃除から一日を始めるそうだ。その理由が少し分かった気がした。

横やり

そんな澄んだ空気を味わっていると、携帯がぶぶん、と震えた。DMの類ではなく、転職エージェントからのメールだった。ある会社が私の書類を見て、別のポジションはどうかと言っているとのことだった。そこには以下のようなことが書いてあった。

素養はありますが、ご経験が浅く、本ポジションにはスキルが達していないとお見受けしました。休職されてから復帰できておらず、その中で代替ポジションに転職する意義を説明してください。

あぁ、せっかく心が澄んでいたのに。泥のように沈むほどではないが、心にもやもやとした黒煙みたいなものが発生した。経験が浅いのも、復帰できていないのも事実だ。でも、随分失礼な言いようだと思った。ポジションを勝手に変えてきた挙句、そのポジションに転職する意義を説明せよなんて。じゃあ落とせばいいじゃないか。一番引っかかったのは、「復職”できておらず”」の部分だ。Do notではなくCan notで言われると、必ずしなきゃいけないもののように思える。そして自分を責めてしまう。ただ、そんなことを相手は一言も言っていない、ということは理解している。文章から勝手に色々なことを想像して、相手が意図していないものまで受け取ってしまうのは自分の悪い癖だ。

パートナーに上記の文面を見せたら、普段は穏やかなパートナーが眉間にしわを寄せて、こんな会社受けなくていい、と吐き捨てた。ごくまれに君臨する覇王のようなパートナーを久々に見れて、思わず笑ってしまった。

文章にしたら、少しすっきりした(お目汚し失礼いたしました)。ただでさえ疲れる転職活動だ。今日みたいに自分を責めたくなったら、少し休もう。今日は大好きなびんちょうまぐろとアボカドが安かったから、この後アボカドまぐろ丼を作る。おいしく作るぞ。