選択的会社員

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ダイソーの150円突っ張り棒の魔力

突っ張り棒を買いにダイソーに行った。我が家は玄関からダイニングが見えるため、玄関とダイニングの間に暖簾を吊るして、仕切ってる感を出そうという試みだ。

突っ張り棒のコーナーには、長さや耐荷重別にいくつかの値段帯の突っ張り棒が陳列してあった。100円のもので条件は満たす。だけど、50円を投資すると、100円のものより長くなったり、耐荷重が3倍になったりするようだ。たかだか50円、されど50円。しばし悩んだのち、150円の少し長めの突っ張り棒を購入した。家が変わっても使えるからね。

ダイソーから自宅まで、突っ張り棒を兵隊のごとく掲げて帰る。途中通った駅ではちょうど電車が到着したようで、大多数の進行方向と逆行する形になってしまった。邪魔でごめんなさい、通してくれ〜と縮こまりながら立ち向かう。

けど、いつもと様子が違う。私は地味な外見のせいか、通行人に避けられたり道を譲られたりすることは滅多にない。それなのに、なんだかめちゃくちゃ避けられるし譲られてる気がする。モーセの海割りのごとく、といったら大げさだけど、気持ち的にはそのくらい私の行くべき道がぽっかり空いていた。

恐らく、突っ張り棒の魔力だ。長い武具?を抱える学生が勇ましく見えるように(電車でたまに見かけるけど、あれは一体何を持っているのだろう)、長い棒を掲げてのしのしと歩く女からは、近寄りがたいオーラが出るのかもしれない。
しかもこれ150円なんで…と誰も気にしないようなことを誇っていたら、誰ともぶつからずに帰路についた。ダイソーの突っ張り棒よ、ありがとう。これからはおうちでよろしくね。